葛西説教20240114①
1.テキスト「ヨハネ10章1~18節」
2.タイトル「イエスの与えるいのち」
(神の豊かないのちをくださるために、キリストが来られたことを知る)
3.中心聖句「ヨハネ10章10節」
「わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。」
序)「先週とのつながり」
今週の聖書箇所は、先週の記事と連続しています。イエスは、目の不自由な人の目を開いてイエスを神の子と信じるように導かれました。しかしそれで終わりではありません。その後、良い羊飼いとして、彼を養われるのです。それと対照的に、パリサイ人はこの目の不自由な人を会堂から追い出し、村八分にしました(9:22.24)。このようなひどい仕打ちをするパリサイ人を前において、イエスは良い羊飼いとはどういうことをするのかを教えられました。
本論)「イエスの与えるいのち」
Ⅰ.「羊の名を呼ぶ」
羊という動物を見たり触ったりしたことがありますか?羊たちは少し目がうすくて、よく見えず、その結果迷いやすく、歩くのもゆっくりだと言われています。ですから、羊たちにとって羊飼いは必要な存在です。もしいないとしたら、羊たちには死を意味します。良い羊飼いのイエスは私たちひとり一人をよく知っていてくださり、名前を呼んで連れ出し、私たちの前を歩いてくださいます。このイエスについて行くなら絶対に安全です。大丈夫なのです。私たちも迷いやすく羊たちのような者ですから。イエスはみことばをもって、まちがいなく私たちを導いてくださいます。
聖書には盗人とか強盗のことも言われています。これらは癒された目の不自由な人を会堂から追い出してしまったパリサイ人たちのことを言っているのです。今もそんな人たちがいるでしょうか。私たちを羊のおりである教会の交わりからさそい出そうとする人たちがいたら、その人たちは盗人や強盗のような人です。また雇人のことも言われています。雇人たちは狼が来たら羊を置いて逃げてしまうのです。イエスは決してそんな人ではなく、良い羊飼いで、羊のためにいつでもいのちを捨てられる正真正銘の羊飼いです。実際私たちのために十字架で死んでくださった救い主です。
イエスがクリスマスにこの世界に天からおいでくださったのは「羊がいのちを得、・・豊かに持つため」でした。では私たちは、もとはと言えばどんないのちを持っていたのでしょうか?あるいは持っているのでしょうか?それは、イエスを信じるまでのいのちは「貧しいいのち」なのです。貧しいいのちとは、罪にまみれた、汚れがいっぱいのいのちです。いのちとは言えないかもしれません。そしてそれはやがて死んでゆき、滅んでしまういのちです。そんな私たちのためにイエスがおいでくださって、私たちの罪と汚れを背負って十字架に死んでくださいました。しかし三日目に死人の中からよみがえり、復活のいのちに生かされ、天に昇られました。それはイエスだけがまことの神の子だからです。そしてこのイエスの十字架の前に、自分の罪をおわびし、私の罪の刑罰を身代わりに受けられた十字架と信じる者には、完全な罪の赦しと、神の豊かなきよいいのち、永遠のいのちが与えられるのです。
1968年スウェーデンの村ハーボに生まれた女の子は生まれた時から両腕がなく、左足が右足の半分の長さしかないという原因不明の障害児でした。神を信じる両親に育てられ、3歳から水泳をはじめ、少女時代から教会の聖歌隊でも活躍し、神からの賜物を生かし音楽専攻科の高校と、ストックホルムの音楽大学で学びました。彼女は証しし「神は、私を障害児として造られたわけではなく、別の原因でこういう体になったのだと思います。それに神は全能ですから、私の手や足を造り変えることもおできになるはずです。でもそうなさらず、私に障害を残しておかれるのは、人間にとって第一に大切なのは、体の健康よりも、魂の健康であることを明らかにするためだと思っています」と語り、「主は私の羊飼い。私は乏しいことがありません」と神をたたえて歌います。「聴き手は、『この人は両手がないのに、あんなに喜んで、私は乏しいことがありません、と歌っている』と驚くことでしょう。神は手の代わりに心の中に豊かさを与えてくださいました」と。レーナ・マリアはキリストのいのちをゆたかに持っていることを証ししています。
本日のメッセージを振り返って考えましょう。
本日の中心聖句は(ヨハネ10章10節)「わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです」でした。
羊と羊飼いの関係は、イエスと信じる私たちの関係です。イエスは私たちの名を呼び、導き、豊かないのちに導いてくださいます。また「良い牧者は羊のためにいのちを捨てます」とあるように、イエスの十字架が本物の救い主の証拠なのです。
どうか、よい羊飼いのイエスを信じていのちいただきましょう。そしてイエスに導かれて、そのいのちを豊かに持つ者とさせていただきましょう。
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