葛西説教20230416③
1.テキスト「創世記50:15-21」
2.タイトル「摂理信仰」
3.中心聖句「創世記50:20」
4.本文「摂理信仰」
序)はじめに
2023年度の説教のテーマは、アモス4:12「イスラエル、あなたはあなたの神に会う備えをせよ」に示される「神に会う備え」です。それで最初の4か月を旧約聖書から学びます。内容は、ヨセフから王国成立までです。本日のヨセフについては創世記37章から50章までに記されています。その生涯は一言で言えば、神様の摂理です。そしてこの話が、来週から始まる出エジプト記の序章となります。
本日のタイトル「摂理信仰」とは何でしょうか。神様を信じない人にとって、日々の出来事は偶然の産物です。それが益になるかそうでないかは、運・不運の問題です。しかし、神様を信じる人には、神様の許しなく起こることはないと知っていただきたいのです。
(ロ―マ8:28)「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」と。
本論)「摂理信仰」
Ⅰ.「話の流れ」
ヨセフが、父ヤコブ、母ラケルの間に生まれた時には、お母さんが違うお兄さんが10人いました。彼は、お父さんにとって年寄り子だったためか、一番かわいがられました。またヨセフは、お兄さんたちのしていることをお父さんに告げ口したり、両親と兄弟たちが自分を拝んだという夢を見たと公言し、お兄さんたちにとても憎まれるようになりました。そのため、彼が17歳の時、お兄さんたちの企みによって、エジプトへ奴隷に売られました。しかし、神様はこのことを通しても、ヨセフとイスラエルの民全体を祝福する計画を進められました。
ヨセフはエジプトで、王の家来の奴隷とされましたが、彼は置かれているところで最善を尽くし、神様は彼のすることを祝福されました。そしてヨセフは、主人に信用され、主人の家全体を任されるようになりました。ところがヨセフは、主人の妻に言い寄られ、逆恨みされ、ヨセフはウソの訴えで牢に入れられます。しかしヨセフはその運命を恨んだり、ふてくされたりしないで、牢の中でも最善を尽くします。それで、牢屋番に信用され、牢の管理を任されるようになります。神様は、ここでもヨセフを祝福されました。ある日、王の給仕長と料理長が同じ牢に入って来ました。彼らはそれぞれ夢を見、それをヨセフは解き明かしました。その通りに給仕長は釈放され、料理長は殺されました。しかし給仕長はヨセフのことなど忘れてしまいました。二年後、エジプト王のパロは夢を見ました。その時、給仕長は正確に夢を解き明かしたヨセフのことを思い出しました。ヨセフは王の夢を正しく解き明かし、そのことでエジプトの大臣に任命されました。
その夢のお告げであった飢饉により、ヨセフの兄弟たちがカナンから食物を求めてエジプトに来ました。最初、ヨセフは弟であることを隠してお兄さんたちが悔い改めるように工夫します。そこでお兄さんたちの悔い改めを見て、ヨセフはお兄さんたちの前に名乗り出ることになります。感動のシーンですね。ヨセフは言います。「あなたがたは、私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとなさいました。」(創世記50:20)と。
Ⅱ.「ここで学ぶべき真理とは」
ヨセフの生涯は苦難の連続のように見えます。しかし、奴隷にされても、牢に入れられても、恩を忘れられても、ヨセフはそこで最善を尽くしました。恨んだり、ふてくされたりしませんでした。それはヨセフが、神様は必ず祝福しておられ、人が思いつきもしない計画を持っておられることを信じていたからでした。神様は人の悪意も良いものに変えて、すべてを益に変えることがおできになられるのです。
Ⅲ.「あなたはどうしますか」
皆さんは、自分だけが用事を言いつけられると感じるとか。また自分だけが失敗をしてしまって、自分は神様から見放されていると感じたことはありませんか。そんな時、なぜ自分だけこんな理不尽な目に会わないといけないのかと思うこともあるでしょう。しかし神様が知らないことで起こる出来事はありません。すべてのことは、神様の最善への計画の一部なのです。あなたは信じますか。
勧め)「摂理信仰」
人の目には不幸や苦難に見えても、神様はすべてのことを良いことへの計画としてくださいます。すねたり、うらんだりすることはやめましょう。ヨセフのように、その置かれた立場で最善を尽くしましょう。必ず、そこで神様の祝福が受け取れるのですから。
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